前回(その1,6/16)、アルコールの量に関係なく記憶を司る海馬の萎縮リスクが高まるという研究を紹介しましたが、脳の活性化の観点からの参考になる報告を見つけましたので要約で紹介します。
①筑波大学と東京大学の共同研究
海馬は再生できる:歳をとっても再生する。
軽い運動のほうが海馬神経細胞の新生を促進する。海馬の細胞は加齢と共に毎年1~2%
減少するが、毎日40分の散歩で減少は止まり逆に増加する。散歩は5感を刺激するから
です。運動を続けることにより通常は精巣が分泌する男性ホルモン「アンドロゲン」⇚⇚
を海馬が作るようになり海馬の神経細胞の新生を促す。
②スコットランド エジンバラ大学の研究
運動を習慣として行っている人の白質(神経細胞間の電気信号を運ぶ神経繊維で脳の
様々な部位をつなげている)の減少が最も少なかった:
少量の運動でも良い
③アメリカ カンサス大学の研究
運動量が多い方が脳の活動は活溌になる:
認知機能低下の兆候がみられない65歳以上の男女101人を、運動を行わないグルー
プ、週に75分の運動を行うグループ、週に150分の運動を行うグループ、
週に225分(3.7時間)の運動を行うグループに分け認知機能の変化を調べた。
結果として運動量の多い人ほど認知機能の向上が見られた(視覚空間の処理能力が大き
く改善されていた)。有酸素運動を含む身体活動を習慣として行うことで心臓のポンプ
作用が活溌になり、脳に血液が充分に行き渡り、ニューロンが活性化しやすくなるので
は(要は血流を良くすることか?)と説明している。週に3~5日のウオーキン
グを勧めている。
参考:(2019/06/16)「アルコールの飲酒量が適量であっても。。」
(2018/10/02) 「最も健康なスポーツはラケットスポーツ」
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